モンゴルテレビ HD NEWS で「モデル教室」が取りあげられました
2014年4月9日(水)、「モンゴル工業技術大学(IET)の日本式高専教育「モデル教室」がモンゴルテレビの取材を受けました。放送は10日夜9時から4分半流されました。下記のWEBで見ることが出来ます。
https://www.youtube.com/watch?v=sggcsXnSgDk
[2014/4/9 Mongol HD news 放送内容の日本語訳]
女性アナウンサー:
モンゴル国で日本の高専教育システムによる技術者育成が開始されました。
高専というのは高等専門学校の略称です。
高専は、中卒の生徒を対象に実験・実習を重視した学習を行い,実践的・創造的技術者を育成することを特徴とした高等教育機関です。1962年に設立されました.
高専教育システムは,低学年(1年,2年)では基礎学力の充実に当てられ,3年~5年(高学年)では大学レベルの専門的学力の充実に当てられ,応用力と研究・開発能力が身に付くようになっています.
1960年代から始まった高度経済成長期に,高専卒の技術者が活躍し、日本の産業は大きく発展したと言われています。
IET(工業技術大学)に、10月からモデルクラスが開設され、二人の日本人高専名誉教授が「ものづくり基礎」の講義と実験・実習を行い、34人の学生たちが学んでいます。
学生:
授業は、ただ黒板に書くのみじゃなくて、学生1人1人に分かるように教えてくれます。
女性アナウンサー:
「高専教育システムは,少人数教育で学生個人の隠れている才能を見いだすことも特徴の一つです。こうしたことで“ものづくり技術者”の育成ができる」と西山教授が述べました。
また,IET理事のセルゲレン氏は「ご覧の通り,学生たちは4人か5人で一つのチームになります。パスタで橋を作るときに、1人か2人がリーダーになり始めます.」と述べました。
セルゲレン氏:
ピアノを習う勉強を小さいときから始めます。15歳と18歳とでは教育効果に違いがあります。15歳のほうが早く身に付きます。実験や実習を体験した後で講義を聞くと,大変理解し易くなります。
女性アナウンサー:
この教育システムは,モンゴル国立大学、科学技術大学、新モンゴル高校でも導入する予定です.
日本では,景気の悪い時でも,高専の就職希望者に対し、1人当たり15~20社の企業から求人依頼があるそうです。
日本住友商事をはじめ,いくつかの企業から協力の可能性について打診があると,西山教授は述べました。
西山教授:
教育は成果を求めて急ぐものではありません。
子供たちは何に対しても心をこめて頑張ろうと思っていますが,それには忍耐力が
必要です。忍耐力を培うには褒めることが一番です。例えば、学生が作ったものを
褒めると、家に持ち帰って褒めてもらいたくなるようですので,このときに褒める
ことが彼らに対して強い励ましとなり、一層頑張ろうとの意欲に繋がって来るよう
です。
女性アナウンサー:
モンゴル政府は日本政府と協定を締結し、2012年10月から調査を行い、高等専門教育を支援するため約7500万ドルのプロジェクトが実施されることになり、1005人の技術者を育成することになりました。
ナサンバヤル課長/文科省・戦略政策企画庁:
技術者育成プロジェクトは,両国の援助及び他の融資ローンにより実施される、地下鉄、建築工事、道路工事、空港建設等の建設作業に関わっています。
女性アナウンサー:
このプロジェクトに参加する1005人の技術者のうち320人がダブルプログラム(2年モンゴルで、2年日本に留学する)、100人が修士課程、60人が博士課程、20人が高専、および356人が称号なしの学習に、それぞれ割り当てられる計画です。
称号なしの学習とは,今教えている先生方に短期間に指導技術などを身に付けさせる目的です。
このプロジェクトは2023年まで続き、モンゴルの技術者育成が国際的に認定されるレベルを達成すると文科省が報告しています。今後,この選抜に関わる情報を伝えていきます。
以上