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『モンゴル見聞録』(ある短期派遣教師の手記)⑩

『モンゴル見聞録』 田中伸幸先生の手記
( 2014.2.6~2014.2.27 派遣 新ひだか町職員、苫小牧高専OB)

2月20日(木)

 高専クラスの体育の講師?何で?と思ったけど、思い切り泳ぐことに決めたので、何でもやってやる!アイスホッケーを指導してくれと頼まれたが、スケート靴の刃に溝がある!ホッケー部の靴。滑れるけど上手に止まる自信がない。授業前にこっそり練習してみたが、何とかなったので、大丈夫。学生のスティックは木工の時間に自分たちで作成し、スケートは苫小牧からもらったそうだ。
 授業に入る前に、リンクがガラスだらけなので掃除をする必要がああっため、体育の先生と相談し、授業前にリンクの清掃を行った。向かいのアパートから、ビンなどのごみを投げているようだ。
 スケートが学生の人数分はないので、長靴アイスホッケーを実施することとした。少しパスの練習をして、ルールと絶対にやってはいけないファールを説明し、4チームに分かれてリーグ戦を実施した。みんなすごく楽しそうで、上着を1枚、2枚と脱ぎ始めた。汗が凍らないか心配だった。
 結果はAチームが優勝。優勝商品のお菓子がオトゴンさんのはからいで、優勝したチームに送られた。
 しかし、体育の先生はすごい!「おーい!」と叫ぶと、やんちゃな子供たちがきちっとならぶ。レスリングの吉田選手に似ている素敵な先生だった。けんかしたら負けるかもしれない。こんなもんで良かったかと聞いたら、笑顔で、非常に良かったと言ってくれたので安心した。次の授業があるので、片付けはお任せして、リンクを後にした。 

整列した高専生 通訳のオトゴンさんと

 

 オフィスに戻って次の授業の準備をしていると女性のネルグイ先生が来られて、配管科の学生が「田中先生の授業をまた受けたいと言っている。 」とわざわざ言いに来てくれた。うれしかったけど、どの時間に入れるのか?恐ろしい・・・。
 

2月21日(金)

 高専クラスに土木材料の講義。時間がなくアスファルトの講義を行うことが出来なかったが、またの機会にしよう。教材は完成しているので、誰かが教えてくれるだろう。
 午後から、配管ABの2クラス分のふるい分け試験を行った。君たちには関係ない試験かもしれないが、「日本ではこの石ころ一つから品質管理を行っている。君たちも品質管理の観点から学んでほしい。」と言ってから授業を進めたところ、目を輝かせてみんな一生懸命やっていた。
 夜には、民族楽器を使い現代風にアレンジしたコンサートに、中西先生、西山先生、セルゲレンさん+息子2人、オトゴンさん、オラナさん、ウルジーさん、バヤラさん、大勢で行った。9組のバンドが出演したすばらしい演奏会で、特に全員で行った演奏では、涙が止まらなくなるほど感動した。現代風の音楽はどこか日本の歌謡曲に似ており、古くからある音楽は、日本の民謡に似ている。どちらも心が和んだ。

コンサートポスター コンサート風景

 

2月22日(土)

 道路学科長バルト先生、道路科ネルグイ先生、オラナさん、ウルジーさんとでウランバートル郊外のチンギス・ハーン像テーマパークに行った。
ここまで来るとイメージしていたザ・モンゴルという感じ。中に展示されている長靴はギネスブックにも登録されている高さ9m。すごくデカイ。チンギスハーンはこんなに大きかったのか?
 その後、小さな博物館に行き古き時代のウランバートルの地図などを見た。古くて小さな素敵な博物館だったが、なぜか恐竜の骨があった。ここでよいのか?その後ウクライナ料理を食べ、ビールを飲み比べたが、モンゴルビールが一番うまい!
 寮に戻る途中で携帯のプリペイドカードが切れたので、ウルジーさんがコンビにでチャージしてくれた。一人ではとても無理であった。ありがとうございます。

ネルグイ先生  ウルジーさん  田中  バルト先生 9m の長靴 

 

 寮に戻りロボコンに取組む学生にお菓子の差し入れを持って行ったら、とても喜んでくれた。女性のネルグイ先生と英語で色々なお話をしたが、どこまで通じ合っていたか?
 夜は最後の資料作成。頑張らないとなかなか終わらない。風邪ぎみ。ユンケルを持って来ていないのが残念だ。